問診、傾聴、説明、指導
私の診察は長いです。
病状の経過や、前医の診断や治療内容(効かなかった治療)、本人が困っているのはホントは何なのか、など多くのことを聞かせてもらわないと正しい診断や治療に行き当たらないからです。
咳が長引いて困っている、どこで診てもらっても治らない、という方が多いのでなおさらです。
基本は「黙って聞く」なんですが、自分から語ってくれる人ばかりではなく促してあげないと喋ってくれない人も多いです。また重要なヒントを本人が気づいていないこともあって、二人で協力して原因を探します。
せっかく話してくれているのに話を中断させるという例外がひとつ。
それは、ネットで得た誤った情報や前医の対応・説明に惑わされてしまっているケースです。
稀な疾患を心配してしまっている人、前医に「診察や検査で異常が見つからないから気のせいだ」などと説明された人、その説明を一つ一つ解説してもらいたい人、など多々あります。
そんな場合は「混乱をリセットしましょう」という意味で一度黙ってもらいます。今までの解釈で治らなかったわけだから元から考え直しましょうってことなんです。「素人のぐちゃぐちゃな話を聞き続けるのが面倒」というように誤解されがちですが、実は違います。むしろ「ぐちゃぐちゃにされてしまったね〜、ほどきましょうよ〜」ってな想いです。傾聴ばかりじゃ解決できそうにないので話を遮って私なりの解釈や説明をします。
たくさん聞いてもらいたかったのに遮られたと感じる方もあるようですが、ほとんどの患者さんは心配が晴れたり期待できそうな治療が見つかって「目から鱗」状態で喜んで帰って行かれます。
直後にFacebookやTwitterをフォローしてくれる方も少なからずあります。
必ずしもフォロー返しはしませんが(笑)